ピアノ教室に通う子供にはアコースティックピアノ?電子ピアノ?
こんにちは。広島市安佐南区 横山美和ピアノ音楽教室です。
ピアノを習うためにまず必要なものは何でしょう?
それは、楽器です。
入会前の質問で一番多い質門!
- 「ピアノは必要ですか?」
- 「電子ピアノを買うつもりです。」
- 「キーボードがあります。」
- 「子ども用のおもちゃのピアノで練習します。」
など、楽器といっても種類は豊富にあり、そもそも「ピアノ」という楽器の概念が人それぞれです。
結論から言うと楽器は必ず必要です。
そして可能な限り、電子ピアノでもキーボードでも、ましてや子ども用ピアノでもなく「アコーステックピアノ」が必要です。
今回は、ピアノが必要理由、電子楽器との違いについて、メリットデメリットについてお伝えします。
ピアノと電子ピアノの違い
ピアノは大きく分けて2つです。
- アコースティックピアノ(グランドピアノ・アップライトピアノ)
- 電子(デジタル)ピアノ(電子ピアノ・キーボード・シンセサイザー)
アコーステックピアノと見た目は変わりない電子ピアノもありますが、電源を入れないと音がならないという時点で別物です。
では、アコースティックピアノと電子ピアノの違いについて見ていきましょう。
アコースティックピアノ
ピアノは指で鍵盤を押してハンマーを動かし、ハンマーが弦を叩いた振動で音を出します。
その振動が広がり、叩いた弦以外の弦も共鳴して独特の響きを生み出します。弦を水平に張った「グランドピアノ」がピアノ本来の形で、これを縦型にコンパクトにしたのが「アップライトピアノ」です。アコースティックピアノは生楽器なので、常に良い状態を維持しようとするなら最低でも1年に1回は調律する必要があり、湿度管理といった手間やコストもかかります。
しかし、故障というこことがないので大切に使いしっかりとメンテナンスをすれば、一生ものといえるほど長く使い続けることができます。
電子ピアノ
電子ピアノは電源を入れてピアノの音を出す電子鍵盤楽器で、弦はありません。ハンマーが付いた電子ピアノもありますが、弦を叩くためではなく、よりピアノに近い打鍵の感覚を得るために設置されています。
電子ピアノの音を出す仕組みは、鍵盤を押すとその情報をセンサーで感知し、生ピアノから録音した音をスピーカーから出すようにできています。電子ピアノはデジタル楽器なのでメンテナンスの必要がなく、コストをかけずに常に同じ状態を保つとことができます。一方、故障すれば買い替え、修理、また常に新製品が出ているので10年前のものはすでに大昔の製品となり一生ものというワケにはいきません。近年では、電子ピアノの性能が非常に良くなってきているため、音そのものはとても綺麗になっているのですが、スピーカーを通ることもあり、やはり生ピアノには敵いません。
キーボードとシンセサイザー
一般的にキーボードと呼ばれているものは、さまざまな音源があらかじめ設定された、脚がなく移動しやすい形状をした持ち運び可能な鍵盤楽器と考えてください。ピアノの音を再現することも可能ですが、たいていの電子ピアノ(デジタルピアノ)の鍵盤数が88鍵や76鍵なのに対して、キーボードは61鍵盤が主流です。シンセサイザーは電子的な手法で音を合成加工することができる楽器で、音源を操作するスイッチとしてキーボードが使用されます。
演奏をするというよりも、どちらかというと音を作りぼ目的で使用されることがほとんどです。また、キーボードやシンセサイザーは電子ピアノとは違い、ピアノを再現することに特化しているわけではありませんので、全体的に鍵盤のタッチが軽いものが主流です。
ピアノと電子ピアノのメリットとデメリット
では、ピアノを習う方が一番多く使用するであろうピアノ(アコースティック)と電子ピアノのそれぞれのメリット、デメリットについて見ていきましょう。
メリット | デメリット | |
ピアノ | ・長い歴史の中で作られてきた完成度の高い楽器である
・メンテナンスをすれば一生使える ・本来のピアノ演奏に必要な技術を身につけることができる(タッチ、音色作り) ・生の音を体感することで耳が養われ、 |
・費用がかかる(新品アップライト50万円~)
・重い(アップライトピアノで200~250kg程度) ・一度置いてしまうと移動が大変 |
電子ピアノ | ・費用が比較的手ごろ(10万円~)
・音程が狂うことがないので調律の必要がない(調律費1万円前後) ・音色が多彩 ・色々な曲が内蔵されている ・メトロノーム機能、録音機能がある ・軽い(40~80kg程度) ・音量調整が可能なため状況に合わせていつでも練習できる
|
・電子ピアノは鍵盤のタッチが平坦であるため、表現力といった技術を身につけることが難しく、音色や音量をコントロールして演奏するということはできない ・音を作りだすことができないので耳と指の感覚が発達せず、余計な力を入れて弾くのがクセになってしまったり、指は動いているのに表現力が伴わない ・ペダルを踏む練習にはならない ・電子部品の耐用年数にもよるが、故障しても修理できない場合がある(およそ8年程度) |
ピアノと電子楽器は全く別物
ピアノと電子ピアノは別物です。
それぞれに特徴があり、用途によって使い分けることが適切だと考えます。
ピアノが上手になりたい、いろんな曲に挑戦したいなど意欲を持ってピアノを練習するなら断然「アコースティックピアノ」
もし、音の問題が気になるのなら、消音システムが付いている「サイレントピアノ」を選ぶといいでしょう。
(必要になってから後付けで消音システム(サイレントピアノ)をつけることも可能です)
しかし、住宅環境の理由でアコースティックピアノが置けない場合、「電子ピアノ」になります。
今は10万円以下からありますが、おすすめは20万~30万円くらいのもの。
タッチや音色がよりアコースティックピアノに近くなります。
そして、指導者の立場から申しますと、今から買うのなら絶対にアコースティックピアノをおすすめします。
それは、ピアノを習う上で重要な「演奏表現、演奏技術」が電子ピアノでは習得し難いからです。
- 強弱、音色、音のバランスなどイメージしたことができない。
- 鍵盤のタッチが軽い電子ピアノで練習すると指の独立が出来ず変な癖がついてしまう。
- ペダルの機能が十分でないため本来のペダル練習ができない。
など弊害が多くあります。
「始めたばかりでいつまで続くか分からない」というお気持ちも分かりますが、何事も始めがが肝心。
最初から本物の楽器に触れ、変なクセが付かないようにすることが大切です。
表現できる楽しさを知れば、練習も無理なく出来るようになり上達も早いというものです。
可能であれば、ぜひアコースティックピアノをご用意ください。
ピアノ教室に通う子供にはアコースティックピアノ?電子ピアノ?:まとめ
2 ピアノと電子ピアノのメリットとデメリット
3 ピアノと電子楽器は全く別物
ピアノを習うなら断然アコースティックピアノですが、楽器それぞれのの特徴を知り、用途に合ったピアノを選ぶことも重要です。
まずは、習っている先生にご相談されることをおススメします。