ピアノを練習したくないという中学生の生徒に対する私の考え

こんにちは。広島市安佐南区 横山美和ピアノ音楽教室です。
ピアノを習う上で毎日の練習は必須!
これだけは絶対に避けては通れません。
練習せずに上手になれる方法があれば私も知りたいですが…残念ながらそれはあり得ません(;’∀’)
しかし、実際は「練習習慣がなかなか身に付かない、練習したくない」と思っているお子さんが多いのではないでしょうか。
小学生以下のお子さんであれば、ご両親に言われて半ば強制的に練習をさせることもできますが、中学生以上となるとどうでしょう?
中学生になってまで親が練習に付き添い、毎日口出しすることは建設的とは言えませんね。
今回は、中学生以上のお子さんのピアノ練習問題について私の考えをお話しします。
ピアノ練習ができる中学生とできない中学生の違いとは?
中学生になれば、学業、部活と毎日忙しく、練習時間が取れなくなるのは当たり前です。
しかし、忙しい中でも練習して来る生徒はたくさんいますし、中学生になってもコンクールに挑戦したり、受験ギリギリまでレッスンに来るお子さんもいます。
では、同じ環境でも、練習時間を確保し、どんどん上達する生徒と練習しない生徒の違いは何でしょう?
- 基礎力の違い
- これまでの練習習慣
- ピアノが好きか嫌いか
- 個々の適正や性格
理由は色々考えられますが、私は主にこの4つだと思います。
1.基礎力の違い
中学生までにどれだけ「基礎力」が身に付いているかはとても大きな問題です。
練習をしない生徒の多くが、基本的な読譜力がないことが原因で練習したくても出来ない状態だと言えます。
音、リズム、指使い、基礎的なテクニック(スケール、重音、アルペジオなど)、楽典…
楽譜から音楽を読む能力が乏しいため「どう練習すれば良いか?何からやれば良いか?」見当が付かず練習できなくなる状態です。
この場合、一番の解決策は「基礎からもう一度学ぶ」ことが一番の近道です。
自分の能力以上の曲をさらうのではなく、一から基礎をやり直し、楽譜を読むことが理解できれば、練習も少しづつ増えてくるのではないかと思います。
2.これまでの練習習慣
長くピアノを習っていても、練習習慣が身に付いていなければ難しいでしょう。
特に引継ぎの生徒などによく見られますが、練習習慣がないのに、急に練習しろと先生から言われて「はい、分かりました」と練習する生徒は稀です。
最初は多少練習して来ますが、それは最初だけのことも多く、すぐに練習しないお子さんに戻ってしまいます( ;∀;)
私は本人の意思がない限り、中学生以上の生徒が他人に言われて、急にピアノをガンガン練習し始めるのは難しいように感じます。
しかし、諦めるのはまだ早い!
中学生になって急に練習意欲が増す場合があるのです。
例えば↓
- 合唱伴奏のオーディションを受ける
- 保育士になりたい
- 好きなアーテイストの曲を弾きたい
要するに、練習する目的が明確にな場合、きちんと練習を始めます。
中学生はもう子供ではありません。
これは私の考えですが、「練習しなさい」と頭ごなしに言っても効果はないに等しいでしょう。
自分で練習しようと思わない限り何も解決しないのです。
逆に目標さえあれば、練習習慣も徐々に身に付くようになるのではないでしょうか。
3.ピアノが好きか嫌いか?
「好きこそものの上手なれ」
当たり前ですが、ピアノが好きな子は言われなくても練習します。
極論ピアノが嫌いなのに無理やりピアノを続けさせられている場合、練習を習慣化させることは難しいと思います。
嫌いなこと、苦手なことを続けるほど人生長くありません。
私は、嫌いなことを無理に続ける必要はないと思います。
苦手なピアノをしぶしぶ続けるぐらいなら、お子さんの興味があること、やってみたいことにシフトする方が良いと思います。
4.個々の適正や性格
不思議な話ですが、ピアノが嫌いでも練習する子がいます(;^_^A
それは、頭が良く、理解力があり、少ない練習でも弾きこなせる、所謂、文武両道タイプです。
ピアノは好きでも嫌いでもないけど、少し練習すれば弾けるから続けますと言った感じ。
最初はあんまり興味がない場合でも、成長するにつれて興味を持つ場合もあるので練習嫌いであっても長く続ける子が多い気がします。
ピアノを練習しないお子さんに対してどう対応するか?
- 基礎力がない
- 練習習慣がない
- 何も目標がない
上記のような生徒に対して練習習慣を身に付けさせる方法はあるのか?
答えは・・・ありませんΣ( ̄ロ ̄lll)
私は練習しない生徒に対し、「練習が必要なこと、それは自分で時間を作るしかないこと」を伝えます。
それでも「練習しない」と決めた生徒に対し、それ以上「練習しなさい」とは言いません。
正直、私はやる気のない生徒に「練習しなさい」と言い続けるほどの気力を持っていません。
無責任かもしれませんが、自ら練習する気にならない限り、こちらがいくら言っても暖簾に腕押し。
レッスンでは譜読みに付き合い、弾きにくい部分を一緒に弾きます。
しかし、「家で練習して来てね」とは言いません。
その変わり「練習しないのはあなたの自由、だけど弾けるようにはならないよ」とだけお伝えします。
指導者は、練習方法を伝えることはできても、練習せずに弾けるようにさせることはできません。
中学生以上で練習せずにピアノを続ける場合、「ピアノが上達する、弾けるようになる」ことを目指すのではなく「週に1回ピアノや音楽と接する時間」と捉える方がお互いのためであるような気がします。
また、ピアノを弾くことから離れて、コードを勉強したり、音楽史を学ぶ方に興味をもつこともあるので目先を変えることも重要だと思います。
ピアノを練習したくないという中学生の生徒に対する私の考え:まとめ
2 ピアノを練習しないお子さんに対してどう対応するか?