スケール(音階)練習は全調暗譜が望ましい理由!
こんにちは。広島市安佐南区 横山美和ピアノ音楽教室です。
わたしの教室ではほぼ全員にクリアしてもらう課題があります!
それは、 スケール、アルペジオ全調を暗譜で弾くこと 。
年齢や技量によって1オクターブだけだったり、ハノンの中のスケール練習だったりしますが、基本的に全調暗譜です。
この課題をスラスラとクリアする方もいるのですが、けっこう苦戦する方もいます。
お子さんの中には「スケールは嫌だ~」と言っている子もいますが、わたしは妥協しません!
なぜなら、スケールが弾ければピアノ練習が楽になる上、弾ける曲も増えるからです。
今回は、大切な基礎テクニックの一つ、スケールについてお話しします。
ピアノでスケール(音階)が大切な理由
ピアノを弾く上でなぜスケールが大切なのでしょうか?
それは、多くの楽曲がスケールのバリエーションで構成されているからです。
スケールをマスターすれば弾ける曲のバリエーションが確実に増えます。
例えば、ピアノが全く弾けない方は、指をくぐらす、指をまたぐという動作をあまり行いません。
ですので、ド・レ・ミ・ファ・ソまで弾くとラ・シ・ドを5番で続けて弾くなんてことをします。
ピアノは10本の指で88鍵の鍵盤を弾きます。
そのため、スケール練習で「指くぐり、指またぎ」をスムーズに行えるよう練習することが必要なのです。
逆に、スケール(アルペジオ)をスムーズに弾けるようになれば、譜読みが早くなり練習もう~んと楽になるのです(‘ω’)ノ
小さなお子さんにこそスケール練習を取り入れる
ピアノ導入時に弾く練習曲は、おおむね、5指固定または、少し広げる程度で弾ける曲ばかりです。
教本によってはドレミ、ドシラまでしかでない教本もあります。
ペースがゆっくりなお子さんには良いでしょうが、器用でどんどん弾ける子には物足りない…
そこで、わたしは割と早い段階でスケールの指導をします。
まず最初に練習する調は、「ハ長調とロ長調」です。
実はハ長調は指使いが難しい調です。
しかし、「ド~ドまでつなげて弾ける方法があるんだよ!」「やってみる?」と上手く導入しやすく、子供がとっつきやすい調であるため最初に練習してもらいます。
練習する順番は、次の通り↓
- 片手で完璧に
- 両手でゆっくり
- 音域を増やす
- カデンツをつける
- テンポを上げる
年齢、技量によりマチマチですが、そこは臨機応変に、小さいお子さんはまずは片手で全調弾けるようにするなどしています。
そして次に、ロ長調を練習します。
なぜロ長調かというと、指運びが自然にできる調であるからです。
ロ長調は「シとミ」以外の黒鍵を弾きます、必然的に長い指が黒鍵を押さえるポジションになるため、自然な手の形をキープしながら弾けます。
ハ長調は1番をくぐらす時に肘が上がってしまったり、手首が左右に動き過ぎたりと不具合が生じやすい調です。
その癖が付かないように合わせてロ長調を練習し、ロ長調と同じように弾けるよう促します。
小さなお子さんでもきちんと指導すれば、必ず弾けるようになります。
スケールが弾ければ、固定ポジションにこだわる必要がなくなり、グッと練習できる曲が増えるのです。
また、子供も得意になって練習してくれるのでやる気UPにも繋がりますね(*^^*)
大人ピアノ初心者の方もぜひスケール練習を
スケールは大人初心者の方にもおすすめです。
指のウォームアップになり、調性感が身に付くと無駄なミスタッチも減ります。
24調も大変だ!と思われるかもしれませんが、2,3調できれば意外とどんどん進めます。
結局、指番号も規則性があるのでそれを覚えてしまえば良いのです。
特に、教本はいらないですが、独学で練習されている方で仕組みがよく分からないと言われる方もいらっしゃるでしょう。
おすすめは全音楽譜出版社から出ている全訳ハノンピアノ教本です。
他にもスケール練習に特化した教本がたくさん出ているので、ご自分に合うものを見つければよいと思います。
今日の一言